ボトムサンドから赤玉土へ変えてわかったこと

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アクアリウムの低床のお話です。

 

赤玉土に替えたら水の透明度が上がった

ボトムサンドから赤玉土へ替えたところ、水の透明度がさらに上がりました。

赤玉の吸着効果によるものなんですけど、そこでちょっと思ったのは

 

外部フィルターの濾材ってメーカーでは寿命半年とか言われていますが、アクアリストの間では5年10年大丈夫という意見もあります。

 

自分の考えでは濾材の能力は落ちてはいるが、水槽リセットにより投入した新しい低床ソイル等が濾材の役割を果たしているため、濾材の能力低下に気付かないのでは?ということです。

※濾材の能力低下については、物理的に壊れるというより目詰まりして生物濾過能力が落ちている状態で、飼育水などで洗っても回復しない状態。

 

 

あくまで仮説です。

 

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以前から気になっていた砂の変色。これは還元層だとわかりました。

これは水田土壌の還元層の特徴と同じく、酸素の欠乏で鉄が還元され青灰色になる状態と同じです。

 

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 水田の場合「中干し」という処置を行います。

中干についてはこちら

中干しは、土壌を還元から酸化状態に切り替えるため、土壌と大気を遮断している水を一旦切って土壌を乾かすことである。そのねらいは、有害ガスの除去、根の活力を高めて下層への根の侵入を促すことによって倒伏や耐候性を高めること、また、アンモニア態窒素(地力窒素)の供給を抑制して過剰分げつを防ぐこと、さらには、土を硬くして、穂肥施用や刈り取りなどの作業性を高めることなどが挙げられる。

 このように酸化・還元をの繰り返しで微生物が入れ替わるので、田んぼには病原菌が堆積することは少ないそうです。

 

水槽でもこれを行えば低床の酸欠を防げそうですが、中干はある程度の時間水を抜いておく必要があるので現実的ではありません、、、

 

ボトムサンドで水草育成はデメリットの方が多い

水質調整効果が無い、硬度の調整が必要

PH調整効果も無い、PHの調整が必要

目詰まりして還元層ができる、低床酸欠

やはり前面のワンポイントとかで使うのがよさそう、、、

 

まとめ

低床は保肥力のあるものを選んだ方が無難ですよという記事でした。

保肥力についてはこちら

土は、陽イオンを吸着する性質を持っています。これを陽イオン交換容量(CEC)と呼びます。この現象は、土の粒子が電気的に(-)であり、(+)の電気を持っている陽イオンを吸着するからです。

有機物である腐植は、陽イオンを吸着する力が非常に強く、腐植の多い土では陽イオンの吸着力が大きいです。無機物では粒子の表面で陽子の吸着が行われるので、粘土の多い土では吸着力が大きく、砂の多い土は吸着力が小さいです。

多くの陽子が存在する場合は、土に置換吸着されるイオンの優先順位は、
 H>Ba>Ca>Mg>Cs>Pb>K=NH4>Na
です。日本の畑土壌は、雨が多いことや化学肥料が多く施用されていますので、塩基が溶脱されやすくH+が優勢となり酸性を示すようになります。

陽イオン交換容量(CEC)は乾土100g当たりのmg当量で示します。値が大きいほど多くの陽イオンを吸着することができます。

出典 土壌の保肥力(養分を蓄える性質)陽イオン交換容量CEC

 

 農業もアクアリウムも植物を育てるという点で共通しています。

私の場合アクアリウムを通じて得た知識と経験を農業に照らし合わせて理解を深めています。この図解でよくわかるシリーズの本は本当に入門書としては秀逸です。農業にもアクアリウムにも。

 

 今度立ち上げるならこれを使ってみようかなと。焼いた硬いやつ。